ケラチンは髪の毛の主成分!不足したときのトラブルや対策について解説

髪の毛は”ケラチン”と呼ばれるタンパク質で構成されます。

シャンプーやトリートメントなどの成分表示で見たことがある方も多いのではないでしょうか。実はこのケラチン、不足するといろいろな髪のトラブルが起こることがあるのです。そこで今回はケラチンの役割や、不足したときのトラブルなどを解説します。

今日から始められる対策についても紹介しますので、参考にしてください。

ケラチンとは

ケラチンは髪の毛を構成する主たるタンパク質です。

グルタミン酸やシスチン、ロイシンなど多くの種類のアミノ酸が結合してできています。

弾力性があり、水分を含む繊維状をしているのが特徴です。

ケラチンは髪の毛だけでなく、爪や皮膚の角質層も作ります。

ほかのタンパク質と異なり、硫黄も含まれます。

髪の毛が焦げたとき独特なニオイがするのは、ケラチンに含まれる硫黄の影響です。

髪の毛の構造について

髪の毛の3重構造

ケラチンと髪の毛の関係について深く知るためには、髪の毛の構造を理解する必要があります。

髪の毛は3重構造になっていて中心から「メデュラ(髄質)」、「コルテックス(皮質)」、「キューティクル(毛小皮)」と呼びます。

メデュラは、髪の毛のうるおいや弾力を守っているといわれています。

細胞間は空気で満たされていて、うぶ毛などには存在しません。

コルテックスは髪の毛の大半を占める部位で、大量のケラチン線維が集まってできています。コルテックスの水分量やタンパク質・脂質の構造が、髪の毛の質に影響するといわれています。

キューティクルは外部から髪の毛の内側を守る働きを担うといわれ、硬質のケラチンから成ります。

ケラチンが不足したら髪の毛はどうなる

髪の毛はおおよそタンパク質が8割、水分が1割、その他1割で構成されています。

そしてタンパク質の約9割がケラチンです。つまり髪の毛の主成分はケラチンということになります。

ではそんなケラチンが不足すると、髪の毛にどのような影響が及ぶのでしょうか。

ハリコシがなくなる、細くなる

ケラチンは髪の毛が強く健康的に育つために欠かせない存在で、不足すれば髪の毛のハリやコシ、ツヤが失われます。

成長が遅くなり、やせ細ってしまうリスクもあります。

うねる、クセが強くなる

ケラチンはアミノ酸がさまざまな形で結合した、ポリペプチドと呼ばれる化合物でできています。

結合形態のひとつに「シスチン結合」があるのですが、シスチン結合が切れると髪を保護しているキューティクルも剥がれます。

すると内側のコルテックスが無防備になり、うねりや元々あるクセが強くなってしまうケースがあるのです。

薄毛になる

構成材料であるケラチンが不足すると、当然髪の毛は作られにくくなります。

髪の毛の成長速度が遅くなったり、髪の毛が作られなくなったりすることがあります。つまり抜け毛が増え、薄毛に繋がるわけです。

ケラチンが不足した場合の対策は?

タンパク質は、生命維持に欠かせない臓器に優先的に届けられます。

髪の毛は後回しになるため、実はケラチンは不足しがちなのです。ではケラチンが不足した場合、どのような対策が有用なのでしょうか。

タンパク質や亜鉛、ビタミンを摂取する

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ケラチンは、多くの種類のアミノ酸が結合して合成されます。ケラチンが不足した場合、まずアミノ酸の原料となるタンパク質を摂取することが有効です。

タンパク質が豊富な食材としてたとえば以下があります。

  • 肉類
  • 魚類

など

亜鉛も重要です。

というのも、タンパク質から分解されたアミノ酸がケラチンに再結合されるときに亜鉛が必要になるからです。

亜鉛は体内合成できないため、体外から補給しなければなりません。

亜鉛はビタミンと一緒に摂取することで吸収効率がアップしますから、緑黄色野菜やフルーツでビタミンを積極的に取り入れるとよいでしょう。

おススメの献立は「レバニラ炒め」です。

亜鉛が豊富なレバーと抗酸化作用をもつニラと一緒に摂取することで内側からの育毛ケアが叶います。

サプリメントの活用も吉

髪の毛の健康を維持するには、これらの栄養バランスが保たれた状態をキープすることが重要です。

しかし、毎食栄養のことを考えるのは大変ですよね。

そこで便利なのがサプリメントの活用。

育毛サプリには通常、亜鉛やビタミン、ケラチンを構成するシスチンやロイシンなどのアミノ酸もバランス良く配合されています。

基本的には食事からの栄養摂取を意識し、プラスオンでサプリメントを取り入れるとよいでしょう。

髪の毛のトラブルを防ぐためにおすすめの習慣

髪の毛のトラブル悩み

髪の毛のトラブルは普段の習慣が影響するものも少なくありません。

最後に、髪の毛のトラブルを防ぐために、今日から始められる習慣を紹介します。

適度な運動

髪の毛が健康的に育つには、栄養分が頭皮や髪の毛に十分に届かなければなりません。

そのためには血流が良好であることが重要です。

運動をして血行を促進することは、髪の毛のトラブルを防ぐために非常に有用といえます。

頭皮マッサージ

とはいえ、「なかなか時間が取れない」「運動するのは億劫」という方もいらっしゃるかもしれません。そうした方には頭皮マッサージがおすすめです。

頭皮マッサージは、血行促進だけでなく、毛穴詰まりの解消やリラックス効果も期待できます。

皮脂汚れなどで毛穴が詰まると頭皮環境が悪化し、薄毛や抜け毛を招いてしまいますが、頭皮マッサージにより毛穴詰まりを改善することができるのです。 また近年の研究では、頭皮マッサージによりストレスが軽減することもわかっています。

保湿

頭皮が乾燥するとバリア機能が低下し、抜け毛のリスクが高まりますから保湿も重要です。頭皮用の保湿アイテムを導入するなど保湿ケアもおこなうとよいでしょう。

まとめ

ゴワツキ、パサつき、クセ、やせ細り…。

こうした髪の毛のトラブルの要因のひとつがケラチン不足です。健康な髪を手に入れるにはケラチンやその材料となるたんぱく質などの積極的な摂取が重要です。

サプリメントを取り入れるなど、できることから始めてみるのはいかがでしょうか。